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第4章 章末問題7
Q7 下記のA社の損益計算書に計上されている特別損失が、本来は販売費および一般管理費に計上されるべきだとして修正をした場合、各利益はどう変化するでしょうか?
A社の損益計算書(単位:百万円)
売上高 35,000
売上原価 31,000
売上総利益 4,000
販売費及び一般管理費 3,500
営業利益 500
営業外収益 500
営業外費用 300
経常利益 700
特別利益 80
特別損失 1,230
当期純利益 ▲450
①当期純利益がプラスになる
②売上総利益がマイナスになる
③営業利益がマイナスになる
④経常利益は変化しない
A7 ③営業利益がマイナスになる
特別損失に計上していた1230(百万円)を販売費及び一般管理費に計上しなおすと、損益計算書は以下のようになる。
A社の損益計算書(単位:百万円)
売上高 35,000
売上原価 31,000
売上総利益 4,000
販売費及び一般管理費 4,730
営業利益 ▲730
営業外収益 500
営業外費用 300
経常利益 ▲530
特別利益 80
特別損失 0
当期純利益 ▲450
特別損失に計上されていた1,230(百万円)を販売費及び一般管理費に移動させるので、販売費及び一般管理費よりも上にある売上総利益は変化しない。販売費及び一般管理費に多額の経費が計上されることで、営業利益がマイナスになる。同様に、経常利益もマイナスになる。しかし、もともと1,230(百万円)を差し引いた結果マイナスであった当期純利益はそのままとなる。経費の計上場所が変わると、損益計算書の見栄えが変わることを理解しておこう!これも粉飾の手段となる可能性がある。

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